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防災社会デザイン研究会 慶應SFC

東京ガス施設見学


はじめまして、大木研究会3期生の齊藤真梨乃です。

先日、大木先生と研究会のメンバー何人かで浜松町にある東京ガス本社の施設見学および防災対策の取り組みについてお話を聞きに行ってきました。今回は見学を通して自分が興味深い、と感じたいくつかのことについて紹介したいと思います。

まず、最初に驚いたのが、案内されて入り、説明を聞いていた見かけは普通の会議室がただの会議室ではなかったということです。そのお部屋は普段は今回のように見学会の説明として使用されているそうですが、緊急時の際には非常事態対策本部室が設置されるという重要なお部屋で、実際に東日本大震災のときにも対策本部室として使われていたそうです。

実際に対策本部室として使用されていた場で説明を聞くとは思ってもいなかったので何とも不思議な気持ちになったと同時に、緊張感を持ってお話を聞くことができました。

さらに、都市ガスの製造・供給をコントロールする司令塔の役割を持つ重要な場所、東京ガス供給指令センターも見させていただきました。このセンターは免震床で、ビル内で最も揺れの少ない4階に設置されています。このセンターは常に24時間体制で私たちの街の都市ガスの安定供給を見守ってくれているのです。こうした体制があるからこそ、私たちがいつも安心して暮らしていられるのだ、と改めて実感しました。

写真は、供給指令センターの隣にある見学室でガスメーターの復旧方法を教わり、研究会のメンバーが実践している様子です。

また、東京ガスの防災システム、超高密度リアルタイム地震防災システムSUPREME(シュープリーム)についても教えていただきました。これは Super-dence Realtime Monitoring of Earthquakesの略で4000箇所の地震計を常に監視しているシステムです。揺れの大きさの分布から被害を推定し、被害が大きいブロックのガスの供給を遠隔で止めることができるという非常に優れたものです。今まではわざわざ人がその場に行き、手動で操作しなければいけなかったという手間をこのシステムによって省くことができるようになったと考えると、このシステムがいかに重要な役割を果たしているか、わかります。

さらに、私が最も興味深いと感じた取り組みについて書きたいと思います。それは、「Save yourself」と呼ばれる、従業員向けの防災意識啓発キャンペーンです。

防災グッズ販売や防災に関する展示、社員が講師となって行う防災講座、防災について取り上げた社内報、防災の知識の詰まったカレンダーの配布、そして講師をお招きした防災シンポジウムの開催など、多岐にわたる活動が従業員向けに行われているのです。ちなみに、今年の防災シンポジウムには大木先生がご登壇されるそうです!

こんなにも防災に特化した充実した取り組みをしている企業さんが存在することに驚いたと同時に非常に感銘を受けました。

東京ガスさんのように、組織が、その組織に所属するすべての人に防災について考えさせるきっかけを提供できるような活動、工夫がもっともっと多くの企業において行われるようになってほしいなと強く感じました。

最後になりましたが、お土産としていただいた基本防災セットを紹介します。

ガスメーターの復帰方法が描かれていて、振ると音がうるさいため閉じ込められたときにも使えるドロップス、歯磨き用ウェットティッシュ、止血帯やマスクとして使えるハンカチ、コンパクトな災害時の連絡ガイドブックです。

以上のように、大きな地震が発生しても、被害を最小限にするために、私たちを守るために、東京ガスさんでは多くの防災対策が行われていました。この取り組みに感謝の気持ちを持ち続けると同時に、私たち住民一人一人が防災に対する意識や知識を高めることの大切さを大いに感じた、非常に有意義な施設見学となりました。

長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。

齊藤真梨乃


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